中3なのに全然受験勉強していない…
こんな風に焦っている中学生の君に聞いて欲しい話がある。いや、そんなお子さんをお持ちの保護者様にも聞いて欲しい。
受験生になる前も、受験生になってからも勉強に身が入っていない子供は決して少なくありません。でも、受験当日は着実に1歩ずつ近づいています。
本記事では、中3なのに受験勉強してない…と焦った時に考えることについて解説していきます。
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中3で受験勉強してない…と焦った時の対処法
中3なのに全然受験勉強してない…
こんな風に焦ってしまう受験生は決して少なくないです。
2学期が終わったあたりからこのような感情になりやすいです。12月が思ったより早く、あっという間にお正月が過ぎ去り、気づいたら私立高校の入試がやってきます。
その1ヶ月後には公立高校受験もあり、今までの人生で味わったことがないスピード感で時が流れていくように感じるのが中3受験生あるあるです。
では、全然勉強してないな…と焦った時にどう考えたらいいのでしょうか?
【現実】思ったより周りも勉強していない
まず、学習塾の経営者として受験生の実態の真実をお伝えします。
そもそも、昨今の中3生というのは、受験生とは言え恐ろしく勉強していません。
塾に行くなど最低限の外的環境作りをしている子は多いですが、自主的に机に向かってゴリゴリ勉強する子なんて、本当に上位校を目指している志の高い生徒だけです。
自分の感覚では、偏差値60以下の高校を志望している生徒の勉強時間なんて本当にハナクソです。マジでどいつもこいつもどんぐりの背比べレベルで、お話にならないレベルで勉強などしていないです。
ただ、そんな生徒でも1月終わりぐらいから本気になる子がチラホラ出ます。でも、それって結局1〜2ヶ月程度のもの。本当に短い時間しか本気になれないのが今の中3生の生態系です。
だから、まずは自分だけが全然勉強していないというわけではないということは客観的事実として分かっておくといいでしょう。
高校受験は順当合格ならほぼ内申点で決まるゲーム
次に、高校受験がそもそもどのようなゲームなのか、その趣旨について改めて考えてみましょう。
中3なのに受験勉強してないな…と思っているということは、受験勉強を頑張れば合格できるという仮説が頭のどこかにあるのではないでしょうか?
でも、それって本当?
正直なところ、県にもよりますが、公立高校に限っては内申点でほぼほぼ受験結果が見えてしまうところも多いです。自塾のある兵庫県は内心比重が非常に大きく、ほぼ内申ゲーです。
詰まるところ、その子が受験勉強しているかどうかよりも、内申点をどの程度確保しているのか?の方が受験結果を大きく左右してしまいます。
逆に言えば、受験勉強をもっとしないと受からないということは、その時点で内申点が不足していて追いかける受験をするしかない状況ということ。しかし、高校受験は順当合格がセオリーですから、そもそも志望校設定が高望みになっている可能性が高いです。
そういう意味では、受験勉強の有無の問題ではなく、志望校設定の問題をもっと真剣に考えた方がいいって生徒は実は結構多いです。
この機会に、もう一度適切な志望校設定ができているかを、データを用いて数学的に考えてみてください。特に内申点オール3程度の子が、かなり高望みした志望校設定をしているケースが多いです。
悲惨な受験結果をもっと想像すべし
どうあっても受験勉強に身が入らない場合は、悲惨な受験結果を鮮明に想像して欲しい。
・まわりの友達が全員受かったのに自分だけ不合格
・まわりの友達が偏差値60の高校なのに自分は偏差値40の底辺高
・偏差値40の底辺高の制服を着て3年間通学する未来…
ごめんなさい、ここでは偏差値40の高校を完全にディスっています。これが間違っていることは重々分かっています。
ただ、「知行合一」という言葉もある。
人間は建前としてはそういうしかないけど、本心ではそう思っていないことはたくさんありますよね。そして、それらは本能的なものでありたいていは正しい。
多様性と言いながらLGBTを認めないのはなぜ?自分の子供がオカマになったら困るからでしょ?
正直、偏差値40の底辺高に本気で行きたいって思ってる子なんてまあいない。渋々その結果を受け入れるしかなかった…というのが実態です。であれば、それを綺麗事で片付けちゃダメ。
だから、もっと鮮明に自分の未来の悲惨な姿をイメージして欲しい。
今頑張らなかったせいで、数ヶ月後奈落の底に突き落とされた自分を、未来の自分は誇れるか?
人間を動かすのは、「希望」と「恐怖」の2つしかない。そして、動機としては「恐怖」の方が強い。不快感を感じない限り、人は決して行動を変えない生き物なのです。
中3で受験勉強してない:現実的にできることを逆算しなさい
中3にもなって全然勉強していない君。
まずは、ここまで紹介した内容を頭に入れて、もう一度落ち着いて考えてみて欲しい。
そして、本当にヤベェって思ったら、まずは以下のことを実践してみてほしい。
現実的な目標設定を改めて行う
まず一番最初がすべきことは「現実的な目標設定」です。
ポイントは“現実的”です。
いかに高校受験とはいえ、本人の能力を飛び越えた目標は達成できない。本人もそれは分かっているから、志望校を高くしすぎてもやる気なんて出ません。
しかし、あまりに簡単すぎる目標だと、今度は頑張らなくても達成できると思って身が入らない。退屈な目標設定では人は本気にならない。
だからこそ、難しすぎず簡単すぎない目標をちゃんと決めて欲しい。
漫画ブルーロックではこれを「挑戦的集中」と言ってました。人はこの挑戦的集中をしている時のみ進化し、その瞬間フロー(没頭状態)に入ります。

己の能力を客観的に把握し、高すぎず低すぎない目標を正しく決めることがまずは大事です。
受験でもこれは同じことが言えます。
学校の先生や塾の先生などにも聞いてみてください。自分のレベル感を考えた時、どこにフロー(没頭状態)に入れる目標があるのかを。
こればかりは、客観的に誰かからアドバイスをもらうことをおすすめします。
現実の受け入れからは決して逃げない
受験期になると、これまで避けてきたことに嫌でも目を向けることになります。時にそれは、残酷な現実であったりもします。
思い描いていた夢や目標を諦めないといけない…こんなことは受験では日常茶飯事です。
ただ、ここで大事なのは考え方です。
・諦めずに立ち向かうのが大事
・諦めが肝心
世の中には、相反する2つの考え方がありますが、正解はどっちでしょうか?
自分の中の答えは、「何を諦めるかが肝心」です。これは。漫画「チ。地球の運動について」で言われていた名言の1つです。
正直、「努力は報われる」なんてのは大嘘。そんなものは、努力の矛先によって話は変わってくるし、努力する側の能力にも依存しすぎる。
だから、どれだけ頑張っても何ともならないってことが世の中にはあることを知ることが大事。そして、教育はそれを教えることも1つの役割でしょう。
ここで自分が言いたいのは、「頑張ったってどうにもならないような事を追い求めることだけはするな。」ということ。
努力することを目的にしたいなら話は別だけど、結果を求めるならそれは違うからです。
本気ならスマホとゲームは親に自主返納しなさい
最後に、精神論以外で唯一自分からアドバイスできること。
・スマホとゲームは親に自主返納しなさい
正直、今の時代は昔に比べて誘惑が大きすぎる。スマホを開ければすぐにインスタやYoutubeが見れてしまう。面白いゲームも本当に多い。
だから、こんなものを自制心だけでコントロールできるわけがない。
もしあなたがこの記事を読んで本気で心を入れ替えるというのなら、まずはスマホを手放せ。
今日は勉強しなくてもいい。その代わり、スマホを生贄に捧げる1日にしろ。それだけで受かる確率が50%は上がる。
以上。
総括:中3で受験勉強してない…と焦った時の対処法まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
中3で受験勉強してない…と焦った時の対処法
- 周りも思ったほど勉強していない
- 現代の中3生は自主的に勉強する時間が少なく、勉強量が足りていない生徒が多数。
- 本気になるのは1~2ヶ月程度の生徒がほとんど。
- 高校受験は内申点でほぼ決まる
- 公立高校受験では内申点が大きく影響するため、受験勉強だけで逆転するのは難しい場合が多い。
- 内申点を考慮した現実的な志望校設定が重要。
- 悲惨な受験結果をイメージする
- 自分の未来の悲惨な姿(不合格、希望校とのギャップなど)を鮮明に想像して行動の動機とする。
- 「恐怖」は人を動かす強い原動力になる。
中3で受験勉強していない時に実践すべきこと
- 現実的な目標設定を行う
- 高すぎず低すぎない、適切な目標を設定する。
- 「挑戦的集中」(ブルーロックの概念)でフロー状態に入ることを目指す。
- 客観的な意見を学校や塾の先生からもらう。
- 現実を受け入れる勇気を持つ
- 努力しても結果が伴わないことがある現実を知る。
- 効果のない努力に執着するのではなく、正しい方向性を見極める。
- スマホとゲームを自主返納する
- スマホやゲームの誘惑を断ち切ることが、勉強の効率を大きく向上させる。
- 勉強の妨げになるものを排除する環境作りが鍵。
結論
- 中3で勉強していなくても焦らず現状を冷静に受け止め、正しい目標設定と行動を開始することが重要。
- 精神的な切り替えと環境の整備が、受験成功の鍵になる。
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・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方
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