兵庫県第一学区では、偏差値53を一つのラインとして、公立高校のレベルが大きく分かれます。

偏差値53とは六アイや須磨翔風のことで、この辺りがギリギリ大学進学を狙える普通科(総合学科)の公立高校の水準で、これ以下の普通科だと東灘高校(偏差値43)などしかなく、それ以外は専門学科(工業科など)のある高校しかありません。

よって、大学進学まで考えた上で公立高校を考えれば一般的には六アイや須磨翔風が最低ラインと考えるのが妥当です。

しかし、偏差値53は学年でも全体の上位40%程度の学力を有している生徒であり、公立中学の下位50%以下の生徒の進学はかなり厳しいものになります。そうなると、学習塾への投資価値的をどう考えるか?という論点を避けては通れません。

ハッキリ言いますが、今の時代に学年の下位50%の生徒さんを預かって満足いただくことは、いくつか条件が上手く重ならない限り相当難しいです。

六アイ須磨翔風に行けないのであれば、公立高校の受験対策は最終的には不要になる可能性が出てきます。私立専願で進路を決める生徒も多く、ぶっちゃけ推薦であれば名前さえ書けば受かってしまう高校も非常に多いです。

だから、わざわざ学習塾に高いお金を払って通わせる意味を見出しづらいのは当然のことだと思います。

そこで今回は、学習塾経営者の目線から、学年下位50%の塾通いで満足できるケースはどのようなものなのかを事前にお伝えします。

「満足するかどうかなんて客が決めることだろ!そっちの価値観を押し付けるな!」的な反論をいただくことも重々承知ですが、あまりにも下位50%以下の生徒の塾選びが難航しているのもあり、事前にどのようなパターンじゃないと上手く行きずらいのかを知っておくことには意味があると思い発信しています。

あくまで主観的なものですので、イチ意見として聞いてください。

兵庫県第一学区:学年下位50%以下の塾通いで上手くいったと思えるパターン3つ

兵庫県第一学区で学年でも下位50%以下の生徒の塾通いで上手くいったとなりやすいケースを、学習塾経営者目線で3つ紹介します。

頑張ったことに意味があると思える保護者さんパターン

まず1つ目は、「結果ではなくプロセスを評価していただけるご家庭」のパターンです。

正直言いますが、学年の下位50%は基本的に地頭がいいわけではありません。そのため、学問内容が抽象化してしまう中学以降は、努力したからと言って点数が跳ね上がるわけでもないです。

だから、塾通いをしても伸びない子の割合は極めて高いです。最新の学力調査でも、子供の学力低下は凄まじく、できる子と出来ない子の差が二極化しています。

よって、「塾に通うからには最低でも六アイ以上!」的な感じで結果の最低ラインをどこかに置き、そのラインと現状の立ち位置を常に比較するタイプの保護者は基本的に不満を抱えることになります。

お金を払っているので結果を求める気持ちは分かりますが、先天的に(遺伝的に)学業に不向きだからそもそも下位50%以下になるわけで、課金したからといって子供の脳構造が大きく変わるわけでもありません。

だから、親が勝手に決めた最低ラインの目標値に届かなければ価値がないというケースだと、まあ上手く行きません。

そもそも勉強が苦手でセンスがない子に半ば強制的に勉強をさせているわけです。だから、結果ではなく「やるだけやったか」や「前より少しでもいいから成長できたか」など、途中の細かいプロセスを見て評価していただける保護者じゃないと、子供が先に悲鳴をあげます。

自分が経験した中で下位50%でも本当に満足していただけていた方の声を紹介すると、

「ウチの子は正直、高校受験を最後まで戦えるとは思っていませんでした。でも、公立高校受験で最後まで戦い、受験当日に会場に向かっていく姿を見送った時は本当に感動しました。塾で支えていただいたおかげです。」

というような声です。

この子は本当に勉強が苦手で、最終的には東灘高校に進学になりましたが、それでも保護者さんは本当に喜んでくれました。

もちろん、全ての保護者さんに「勉強が苦手な子供は東灘でも満足しろ」などと強要する気持ちは一ミリもないしそんな資格もありません。しかし、大原則として学年の下位50%は六アイや須磨翔風は原則無理なので、東灘でも満足いただける方でないと塾通いに価値を感じてもらいづらいのが実情なのです。

逆に言うと一番こじれるパターンは、「学年下位50%以下の学力で勤勉性もなく嘘や誤魔化しも多いのに、最低でも六アイ以上じゃないと塾通いに価値はない。」的な価値観をお持ちのご家庭です。ひどいケースだと、六アイではなく葺合や御影を最低ラインに据えるご家庭もありますが、高望みもいいところです。

正直、このケースの塾通いが上手く行くイメージがさっぱりわきません。

このタイプは関わると、登場人物全員が不幸になるので、塾としては何が何でも拒絶しなければいけないパターンです。

専門学科や東灘高校を許容して塾通いするケース

2つ目は、現実的な目標値を叶えるために、適切なサービスを塾に求めているご家庭です。

繰り返しですが、学年下位50%以下だと六アイや須磨翔風などの公立はかなり厳しいです。上位40%に食い込み、副教科の内申点まで稼がないといけないので、勉強適性がない子は努力したからと言って全員に逆転のチャンスがあるわけでもありません。

だから、ごく稀に逆転する一部の外れ値的な生徒を除けば、公立高校で進学先を考えるのであれば「東灘高校」や「工業高校や商業高校」など偏差値50以下の学校から選択するしかありません。

そして、塾選びにおいても自分が進みたい学校の対策に合っている塾を選べれば、講師との相性という属人的な変数を除けば基本的には失敗しません。

この場合、個別指導でも全教科指導の少人数制の塾でも、形式的にはどちらでもいいです。結局は本番で高得点を取らなければ受からない受験でもないので、基礎基本を丁寧に教えてくれる塾であればいいです。

ただし、学年下位50%と言っても、東灘高校と科技高とかだと全然レベルが違います。東灘はオール3の内申があれば本番で200点を少し割り込んでもギリ受かるかな?ってレベルですが、科技高とかだとオール3だと250点ぐらいを目標にして欲しいです。

なので、下位50%の生徒でも、受ける高校の偏差値によって対策の負荷が異なるものになってくるので、公立であれば出来るだけ全教科を満遍なく指導できる塾の方がいいと思います。そうしないと本番の受験で、理科社会などの対策が手薄になりがちです。

いずれにせよ、この層はオール3かできれば何かで4を1つつけることを目的として塾通いさせるべきで、ぶっちゃけ兵庫の公立高校受験の対策などが強い塾に入れる意味はあまりないです。

この層は学力レベルがそもそも低すぎて、兵庫県の公立高校受験の問題は難易度が高すぎて対策しても点数などほぼ上がりません。数学の基礎問題や社会の暗記ぐらいしか再現性高く対策で点数が伸ばしずらいです。英語や国語のような総合的な力を求められる問題はまず耐久できないので、塾に行かせても行かせなくても結局本番は40点ぐらいです。

だから、塾に煽られて高額な講座を何個も取って課金地獄に合うことのないようお気をつけください。特に、FC塾の夏期講習など平気で10万以上の講習費をふっかけてきますが、この層にそんな講座を受けさせてもほぼ無意味です。

普通に週2回とか通わせて、あとは内申点で2がつかないように家で提出物などを保護者さんが管理するなど協力してあげてください。

私立専願を受け入れてまったり個別指導パターン

最後、下位50%以下でも満足するケースは「私立専願を受け入れてまったり個別パターン」です。

正直、私立無償化で金銭的な負担が軽くなった昨今、何が何でも公立!というご家庭は減ってきています。だから、六アイや須磨翔風がダメで東灘になるぐらいなら、私立専願で龍谷や神戸学院、野田あたりの私立に行くって子は多いです。

まあもちろん、東灘を回避しただけで、子供の学力が上がったわけではないですよ。正直なところ、私立専願にすれば併願で受けるより数ポイント偏差値の高い学校に行けるのが私立受験です。だから、専願パワーで見かけの偏差値を釣り上げているだけです。

でも、それで満足するって人は一定数います。東灘を回避できたというのがデカいのです。

ただしこうなると、公立高校受験のためにガッツリ全教科対策して勉強頑張る系の塾に入れる意味はありません。だって私立専願であれば、オール3に少し色をつければ特進コースだって入れる学校は入れます。(※ハッキリ言いますが、昨今の私立の特進コースは何を持って”特進”と言っているのか疑問でしかありません。)

そうなると、受験対策のために塾に通うというより、最低オール3の内申点を確保させてくれる塾や、平均点よりちょい下ぐらいで成績をキープしてくれる塾でもいいわけです。少なくとも私立専願で真ん中ぐらいのコース(特進の1つ下)であれば、オール3もあれば推薦もらって楽々合格です。

だからもう、自力でオール3に行けちゃう子なら塾なんてそもそもいらない。

でも本人任せにするのは不安なので、とりあえず親としては塾に行かせてるって安心感は欲しいはずです。そこにピッタリとハマるのがゆるゆるの個別指導にまったり通塾パターンです。

特にうるさいことを言われるわけでもなく、子供のわがままにも寄り添ってくれ、ある程度は時間的な融通も聞いてくれ、それでいて専願で推薦もらえる最低水準(平均以下でも全然OK)を取らせてくれる塾に通うみたいな。

この場合の最大のポイントは、親自体が子供の勉強に過度な期待をしないことです。

結局のところ不満という感情は、期待と現実の差から生じる属人的かつ身勝手な感情にすぎません。だから、元々の期待が高すぎる人が不満を感じやすいという構造があります。

そもそも学年の下位50%以下の生徒ですから、勉強適性はそこまであるわけではないはずです。だから、無理やり努力させても期待値が低いことをきちんと受け止め、その上で私立専願で終わることを受け入れて塾通いさせているケースのご家庭は塾通いがきっかけで疲弊しません。

こうなると子供への不満も塾への不満も出ずらく、保護者の精神衛生もかなり良好になります。こういうご家庭が最近かなり増えています。

兵庫県公立高校入試教科別対策法の全ては以下のとおりです。