小学校の通知表で「よくできる」の評価を10個以上とるにはどうしたらいいのでしょうか?

実は昨今、小学校の通知表の付け方が変わり、昔のように頑張っていれば「よくできる」が取れるような時代ではなくなりました。結構賢い子でも、オールよくできるになるようなことはほぼないです。

そんな中、「よくできる」を10個以上取るハードルって結構上がっているように感じます。「できる」がほとんどで、数個しか「よくできる」がない子って一杯いますよ…

そこで本記事では、小学校通知表で「よくできる」を10個以上取る方法を解説していきます。

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小学校通知表で「よくできる」を10個以上取る方法

では早速、小学校の通知表で「よくできる」を10個以上取るためにすべきことをお伝えします。

テストの点数は毎回120点を目指す

いきなり「?」と思われたかもしれませんが、書き間違えではありません。

小学校で「よくできる」を取りたいのであれば、カラーテストではマジで120点を目指して普段から勉強していないと正直厳しいです。

小学校のカラーテストは80点〜85点ぐらいが平均です。つまり、90点とっても生徒全体で見れば対して上位のグループに入っているとは言えません。むしろ真ん中よりほんの少し上って感じです。これだと、今の評価基準で「よくできる」にはなりません。

つまるところ、「小学校のカラーテストは100点以外許さない!」ぐらいの当たり前の基準がない限り、なかなか「よくできる」の水準にはならないと思ってください。

そう言う意味では、毎回のテストが簡単すぎて100点しか取れない。むしろ問題数増やして120点にしてほしい…ぐらいの子が「よくできる」の水準だと言えてしまいます。

なお余談ですが、小学校のテストの点数を見れば、おおよそ中学校で取るであろう点数のイメージができます。小学校と中学校では平均点が20点〜30点程度は違うので、ザックリ今のテストの点数から25点減点した点数があなたのお子さんの中学校での点数の予測値です。

・カラーテスト100点→75点以上
・カラーテスト90点→65点
・カラーテスト85点→60点
・カラーテスト80点→55点
・カラーテスト70点→45点
・カラーテスト60点→35点

正直、昨今の中学のテスト難化を踏まえると、塾屋の煽りトーク抜きにしてもこの水準は妥当だと思います。だから、小学校の成績を見るだけで、塾講師の大半はその子の中学校での学業の未来は見えます。

なお、現在カラーテストで80点以下の生徒は、中学であれば学年の半分よりは下のグループに入ります。中学の場合は5段階評価で「3」をつけられることになります。

そして、中学校における3は平均ではなく「下位層」であり、仮にオール3の成績になれば偏差値45程度の生徒ということになります。もちろん、公立高校であれば偏差値50以上の中堅校以上には進学できません。

私立専願で高校を選ぶか、専門学科のある高校(工業・農業など)を選ぶかしか選択肢がないというのは現時点で覚悟しておいてください。

授業中の「挙手回数」を増やす

小学校の通知表は、テストの点数がいいだけでは「よくできる」が中々つかないのが現状です。

自塾の生徒でも、明らかにテストの点数がいいのに、なぜか「できる」ばかりで通知表が返されれる生徒がいます。一方、点数的にはイマイチなのに、なぜか「よくできる」がついている生徒もいます。

前者は男子、後者は女子というのはお約束です…

なお、この2人の差は言うまでもなく“授業態度”でしょう。現場を見ていないので分かりませんが、普段の2人を見ていれば大体想像はできます。

要するに、学校の授業で「挙手」「発言」など、勉強に対して前のめりな姿勢が見られるか・見られないかが大きいのです。これは、成績をつける学校の先生からも実際に聞いたことがある話です。

だから、そこそこテストの点数があるのに成績がイマイチな場合、授業態度を疑ってください。授業態度が悪いわけでなくとも、前向きにやっている姿勢がアピールできていないと通知表では「よくできる」と見なされない可能性が十分にあるからです。

自学をもっと真面目にやる

最近の小学生で差がついていると感じるのは「自学」です。自学は何をやってもいいため、本当に子供の中で差がつきまくっています…

字を大きくして明らかにスペース稼ぎをしている生徒もいます。教科書の文章をまるで写経したかのようにして提出する子もいます。その一方で、自分の中でテーマを決め、綺麗にノートにまとめて提出する子もいます。

あっ、当然ですが前者は大抵が男子、後者はたいていが女子です。

なので、成績がイマイチなら「自学を頑張ること」に力を入れてみてはどうでしょうか?

もちろん、自学は毎回毎回テーマを決めるのが大変で、どーしても手を抜きたくなる気持ちも分かります。そのため、自学で使えるネタに関しては、何冊か本を購入してあげてください。

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この辺りが自学ノートの定番の書籍です。

持っている人も多いでしょうが、ほとんどの小学生は買ってあげても本を開かず、家の中で眠っています。汗

だから、購入した後は定期的に保護者様が自学のサポートをしてあげてください。世界の国旗とか動物のこととか色々学べて、なんだかんだで保護者様も楽しめます。

小学校通知表で「よくできる」を10個取る前に:もっと大事なこと

ここまでは、小学校の通知表で「よくできる」を10個以上取る方法をアドバイスしてきました。

しかし、塾講師の本音を言えば、小学校の通知表は全く重視していません。評価項目が非常に曖昧ですし、どうしたって女子生徒有利な側面は否定できないからです。

そして、小学校の通知表で「よくできる」が10個ほどあろうが、中学ではテストの点数が取れない子は沈みます。内申美人な子以外は…

そこでここからは、通知表の成績を上げることを意識する以前に、中学入学前に保護者様が子供に対してしてあげて欲しいことを塾長の立場からお伝えします。

一番大事なのは「自学力」を身につけさせること

小学生の成績なんて、一定以上の学力の子の場合は「水物」です。

先生によって評価も違うし、小学生時代の点数なんてその日の気分でムラも出ますしね。

だけど、小学生段階で絶対に身につけて欲しいのが「自学力」です。自分で勉強する内容を決め、目標を決め、そして目標に向かって進む力です。

もちろん、それを全小学生に求めるのは難しいのも知っています。それができる子ばかりなら、日本の子供達の学力はここまで下がってはいないです。でも、小学生のうちから少しでもそう仕向けることを大人が諦めてはダメ。

最初は小さなことでもOKです。公文に通わせて計算だけは毎日やらせる習慣をつけるとかでも全然いいんです。

何かしらの学習習慣を子供に身につけさせ、自分で調べて物事を解決する経験だけは絶対にさせて欲しいです。これができないと、参考書や教科書などで自分の欲しい情報を拾い切ることができず、自分で問題解決ができない子になります。

そうなると、1対1で手取り足取りサポートしてくれる個別指導塾しか行けなくなる。こんなのね、ドラえもんがいないと何もできないのび太くんそのものです。それでいいの?って話です。

なお、中学以降でいかに「自学力」が大事かを、公立難関校に何名も合格者を出す名だたる塾さんが書籍でギッシリまとめています。その辺の意味不明な教育コメンテーターよりも1億倍価値のある内容が書いてあります。現場の塾の講師が、中学生にどんな力を求めているのかが赤裸々に語られています。

塾選びの参考にもなるし、どうやったらコツコツ真面目に勉強してくれる子になるのかなど教育のヒントがてんこ盛りです。

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英語だけはフライングしてください

正直なところ、小学校の中で学年でも半分より上にいる子は、その気になれば中学の勉強なんてなんとでもなります。

この層は地頭の水準が一定ラインを下回っていないので、分かりやすい人に教わり、勉強時間を増やしてあげれば中学でもいい線狙える素質の子です。だから、あまり早期教育とかしなくてもいいのです。

漫画を大量に読ませ、知識をストックさせておくほうがよほど後から生きてきます。

ただ、小学校で平均より上の子でも、英語だけは勉強させておいてください。小学校の通知表が仮に「よくできる」でも全く当てになりません。今の中学英語は、小学校で事前に勉強していることを前提にしすぎており、ほとんどの生徒は中1英語でクラッシュします。

しかし、こんなものはフライング学習していたか・いなかったかの差が大きいです。

同じ小学生でも、知ってる単語量に恐ろしく差があります。スラスラとスペルまで書いてしまう子もいれば、単語の発音さえできない子も多い。なお、そういう子は中3になっても発音できない…

なので、単語量だけでもいいから増やさせて欲しいです。最近、現役塾長達が中学英語のヤバさに対応するために、小学生用の英単語帳を作りました。これがめちゃくちゃ最高です。塾の指導現場から生まれているので、今の小学生にやって欲しいことが全部詰まった最強の単語帳になっています。

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あと、塾現場で指導していると、小5の段階ですでに英語力に大きな差があることも実感しています。

出来る子に何をやってきたかを聞くと、

・英会話
・進研ゼミの英語

と答える子が多いです。

結局、小5時点でこれだけ教育格差があります。本人の地頭の問題もあるのですが、英語に関しては地頭あっても接触してないと無理なので、やっぱり環境面の整備は大事なことです。

総括:小学校通知表で「よくできる」を10個以上取る方法まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  1. 「よくできる」を10個以上取る方法
    • テストの点数を重視:
      • カラーテストでは120点を目指すレベルで勉強する必要がある。
      • 90点でも上位グループに入れず、100点が基本的な目標。
    • 授業中の態度を改善:
      • 挙手や発言など、積極的な姿勢を見せることが重要。
      • テストの点数だけでは「よくできる」評価を取れないケースが多い。
    • 自学をしっかり行う:
      • 丁寧で工夫のあるノート作りが評価につながる。
      • 適当な自学は評価が下がる原因になる。
  2. テストの点数と中学での影響
    • 小学校のテスト得点から、中学での成績予測が可能。
      • 例: カラーテスト90点→中学で65点程度。
    • カラーテスト80点以下は中学で「3」評価がつきやすく、偏差値45程度の下位層になる可能性がある。
  3. 「よくできる」を取る前に重要なこと
    • 自学力を養う:
      • 小学生のうちに自分で学び考える力を身につけることが将来的に重要。
      • 「自学力」がないと中学での成績や高校進学に影響が出る。
    • 英語の先取り学習:
      • 小学校から英語に慣れることが中学での英語力向上に役立つ。
      • 英単語帳や英会話を活用し、小学校の段階で単語量を増やしておく。
  4. 中学での学力差に繋がる要因
    • 英語学習の有無や家庭環境が、小学校高学年での英語力格差を生む。
    • 中学入学時点で大きな差が生じるため、早期の英語教育が推奨される。

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※なお、中学生の通知表の成績に対する塾講師の忖度ない本音の厳しい評価は以下のとおりです。本当のことしか書いていないので、心臓の悪い方は読まないでください。