兵庫県の第一学区の中であれば、御影高校と星稜高校の2校が2番手の進学校です。神戸・長田・兵庫の御三家の次に位置する上位校であり、毎年人気がある高校です。
では、御影高校に合格するような生徒というのはどういったパターンに当てはまるのでしょうか?
正直、御影高校とかになると誰しもが努力さえすれば合格できるというわけではありません。それなりに勉強適性(地頭)と勤勉性の勝利条件が備わっている必要があります。
そこで本記事では、神戸市の第一学区で塾長をしている自分が分析する「御影高校に合格する生徒のリアル」を場合分けして紹介します。御影に行くようなタイプは大体こんな感じというイメージを掴みたい方必見です。
御影高校に順当合格:第一軍の生徒のイメージ
御影高校に合格するパターンって、
①第一軍の生徒
②第二軍の生徒
と概ね2パターンに分類できます。
まず最初に「①第一軍の生徒」について解説します。
この生徒は、御影高校に上位で合格できるタイプの生徒です。定期テストの得点レンジが大体400点〜430点ぐらいに収まることが多く、人によっては450点近い点数になることもあります。
この一軍の生徒の特徴は、「神戸高校も多分合格できる」です。学年の中でも上位10%〜15%ぐらいの学力を有している生徒です。
正直、自塾の生徒でも過去にこのタイプは見ていますが、大前提として勉強適性的な側面で言えば、ケチのつけようがありません。
塾で導入の説明をしてもほぼつまずくことはありません。暗記のスピードや記憶を維持しておく力も高いです。国語と数学という地頭要素が求められる教科も普通にこなしてきます。
言語能力と数的処理能力は誰がどう見ても高く、生まれ持ってした才能を感じます。もちろんこれは努力ではなく「遺伝的要因」の問題です。だから、狙ってこのポジションには行けません。
後述しますが、第二軍で御影に受かる生徒とは明らかに頭の出来そのものが違うと言わざるを得ません。教えていると、明らかに手応えに差を感じます。
それを最も感じる瞬間が、定期テストと実力テスト(模試)との間に点数差がそこまで開かないことです。第二軍で御影に受かる子は、定期テストと実力テストの差が激しい傾向があります。
これはつまり地頭レベルの差が露骨に開いている証拠ですが、最終的に同じ御影高校に着地するとしても、素地素養の部分で埋められない差があると痛感できます。
なので、この層が御影を受ければまず間違えなく合格します。ぶっちゃけ余裕です。神戸高校を受けても受かる時は受かると思います。だから、自信を持って受験に送る出すことが出来ます。
なお、地頭的には今言った水準を満たしても、副教科の内申点が不足するせいで本番の受験でヒヤヒヤしないといけないタイプは注意が必要です。男子生徒に多いですが、主教科はほぼ4か5で埋まるのに、副教科で4がつかないか4が1個とか2個になる生徒です。
こうなると、地頭的には御影水準にあるものの、内申的には葺合レベルまで下げなくてはいけなくなります。ただし、英語と社会で高得点が取れ、国語の点数にムラがなければ本番で逆転できる見込みは十分にあります。
御影高校に順当合格:第二軍の生徒のイメージ
次に第二軍で御影に受かるタイプの生徒のイメージをお伝えします。
このタイプは、「内申美人」です。
地頭レベルで見ると、第一軍の生徒に比べてやはり頭ひとつはランクが下がります。特に、国語か数学のどちらか(もしくはどちらも)の点数のムラが激しいイメージです。
女子生徒であれば高確率で数学が悪いです。しかし、英語と理社など努力競技はしっかりこなすので、学年全体でも上位25%とかぐらいまでには食い込める傾向があります。
定期テストの点数の得点レンジだと、350点〜400点の間をウロウロする感じで、370点〜380点とかが多いイメージです。基本的には理社の暗記教科が高得点で全体を押し上げている傾向です。
ただし、これで御影に行くタイプは極めて真面目な生徒が多いため、この層は副教科も含めて内申点が極めて高くなる傾向があります。なんなら、ほぼオール5になってしまうこともあり得ます。(国語と数学だけ4とかになる。)
なお、点数的には350点〜400点ぐらいで内申点が取れない子も大勢いて、その場合はこの第二軍にすら属せません。このタイプは葺合高校が現実的な落とし所になるでしょう。さらに、副教科で内申が取れないと、その点数でも県芦・六アイになることはザラです。
要するに、内申点で稼ぎ切って勝ち逃げできる生徒が御影合格の第二軍のイメージです。「定期テストは370点ぐらいだけど、副教科の内申が高いから兵庫式の内申点で215〜230点ぐらいある」みたいなタイプです。
ただしこういう子は、兵庫の公立高校入試ではそこまで点数が取れません。数学が苦手だと40点台になる時も全然あって、理科も50点とかしか取れないことも珍しくないです。
兵庫県は理数の入試の難易度が高く、一定以上までは対策で上がりますが、それ以上点数を積み上げようとすると、それなりに地頭も必要になります。そこにどうしても才能の壁を感じます。
御影を一軍で受かる子はその壁を越えられる(というか越えている)のですが、第二軍だとそれがキツくなります。だから内申点で稼いで勝ち逃げする以外は再現性高く御影に受からせることができません。
なお、兵庫県の第一学区であれば、おおよそ以下の記事で分類したパターンに照らし合わせれば、子供の進学先がどうなるのかは読めます。
典型的な御影不合格or受験断念タイプ
ここまでは、御影高校に合格できる2タイプを紹介してきました。
ここからは逆に、
・御影に不合格になるタイプ
・御影高校を最終的に断念して志望校を下げるタイプ
がどういう属性かをある程度分類してお伝えします。
ビビって葺合に妥協する
まず一番惜しいのが、「ビビって葺合に妥協」です。
この層は、内申点が200点ちょいとかまではあるんだけど、215以上とかはない。だから、本番で少しでも失敗すると御影に滑るので、チャレンジすることが怖いと思うタイプです。
兵庫の受験は第二志望まで書けますが、御影と葺合は偏差値が近いですので、第一志望で御影、第二志望で葺合という出願は物理的には出来ても、理論上は機能しない可能性が高いです。
だから、第一志望で御影に滑るということは、加算点25点を失った状態だと葺合の合格最低点を満たせず、2つとも不合格になるということです。
そうなると、葺合を第一志望にして手堅く合格した方がいいと考える人が増えますから、御影を断念することになります。この層が葺合合格の第一軍に属する生徒の1つの特徴でもあります。
ただし、受けていれば御影に受かった可能性は全然五分五分です。それゆえ、人生の選択としては結構悩むことになるでしょう。
内申点200点前後で特攻:本番で失敗して不合格
正直、内申点で215点以上あると、御影合格の確率は相当高くなります。本番で何かミスっても、内申点がクッションになり合格最低点は割らずに済むからです。
しかし、内申点が200点とか、あるいはそれより下で御影に突っ込むと、急に厳しい試合運びをすることになります。このぐらいから、本番で何かミスって帰ってくると不合格になる子が出ます。
そして何より、この層が受かるか・受からないかって本番のテストの難易度次第なところがあります。
この層が合格しやすい年は、全体的に平均点が高い年です。逆に平均点が下がって得点を積み上げづらい年は、内申点の差が埋められないので頑張っても滑ります。
そういう意味では、本人の努力以上にその年のテストの性質に合否を左右されやすいとも言え、自分ではコントロールの効かない部分にドキドキする羽目になります。
まあしかし、兵庫は内申点で合否が決まると口酸っぱく言われたのに内申が取れなかったことがそもそも終わりの始まりだったわけです。だから、運が悪いとかも思わない方がいいです。
純粋に実力不足です。
内申点が180点ちょいで御影とほざいている生徒:そもそも無理
さて、ここからは辛口でバッサリ切ります。
正直、上2つの生徒は同情の余地がある生徒です。紙一重の所まで行っていたけど、どうしても勝負の世界なので負けてしまうタイプです。惜しいです。
しかし、ここから紹介するのは完全に「勘違い御影志望勢」で同情の余地もないです。そもそも、本人か親が勝手に御影志望と言っているだけで、全くカスってもいない系です。
その代表格が、内申点が180点ちょいの子です。イメージ的には、通知表に3と4が半々ぐらいで混ざっている感じの生徒です。この層は順当にけば県芦か六アイに着地する生徒です。なんなら、実力テストが得意なタイプでなければ、本来は葺合すらも内申的には厳しい生徒です。
でも、何を勘違いしたのか中3になると御影志望とか神戸高専志望と口にします。
もちろん、高い目標を掲げるのは大いに結構なのですが、通知表に3と4が並ぶような生徒の大半は「真面目にコツコツやれない」です。だから通知表の数字も極めて中途半端になります。
このタイプはとにかく怠慢で、学校の提出物なども雑です。勉強も普段コツコツするわけはなく、テスト直前だけ頑張るみたいなことを繰り返します。
掲げている目標に対し、普段の行動があまりに見合っていないため、見ている側も極めて不愉快な気持ちになります。それなら高い志望校を口にせず、順当な現実を受け入れてる子の方が1兆倍マシです。
こういう生徒は、中1の最初はその場しのぎの瞬間最大風速勉強で何とかなってきた過去があります。しかし、学年が上がるにつれて徐々に日々の勉強習慣がないと成績は沈むので、中2ぐらいでは成績が中の上ぐらいになります。そして、そのまま中3に突入して成績は中の上のままです。
1学期の定期テストもイマイチで、副教科のペーパーテストもパッとしない点数を取り、少なくとも夏前に返される通知表の数字では遥かに御影に届かないような評価を受けます。
でも、「夏休み頑張れば」「二学期頑張れば」と希望だけは持ちます。しかし努力は伴わないです。そんな生き方を二学期も継続し、二学期末の面談で御影など行けるわけもないと言われ無事死亡です。
ここでようやく己の実力が「県芦レベルで葺合すら遠いのか。御影なんて夢のまた夢じゃん…」と思い知りますが時すでに遅しです。兵庫は内申点で合否がほぼ決まるので、ここから挽回はまずあり得ません。
こういう生徒の親御さんは、不満タラタラになりますが、これが通知表に3と4が混ざる生徒の末路です。勉強そのものは理解してできる子ですが、勤勉性が絶望的に終わっているので、兵庫のような内申重視の県ではこうなるのです。
御影志望(笑):何もかもが論外な親子パターン
最後は、数としてはそこまで多くないのですが、何もかもが無理ゲーななのに御影志望を口にするタイプです。
まずこのタイプは、「子供の能力に対して親の期待が明らかに高すぎる」というケースです。
そもそも、御影高校は偏差値63の上位校であり、同年代で比較しても上位20%ぐらいには食い込めるような子じゃないと受かりません。もちろん、努力次第で誰にでも可能性があるとかもない。
まず大前提に、御影に受かりたいなら「平均以上の地頭水準」を満たさないと無理です。この水準は、どれだけ悪くても学年順位で上位40%には入れるかどうかをイメージするといいです。
だからそもそも論として、御影をワンチャン期待できる子の最低ラインが、通知表に3と4が最低でも半々は並ぶような子ってことになります。この層の中の外れ値的な子がごく稀に御影に届くかどうかです。
それ以外は、順当に先ほど紹介した第一軍と第二軍の生徒に椅子を奪われるので、レイヤー的にそれ以下の子が入り込む隙間などないんです。
ただ、学年でも平均点以下の点数しか取れていない子や、テスト前に結構頑張ったのに平均点ちょいとかしかいかないような感じの子に御影以上を望む保護者がいます。
本人が望んでいるならいいのですが、決まって保護者が望んでいるだけです。もしくは、子供を洗脳して御影志望を誘導尋問的に言わせているか。
ハッキリ言いますが、この層が御影合格など無理です。どれだけの外れ値だと思ってるの?って話で、少なくとも全く再現性はありません。塾の力不足でもないです。子供のスペック不足であり、親の望みも高すぎるだけです。
しかしなぜか努力と方法論さえ正しければ御影に行けると信じている保護者が一定数いるので困ります。まあ本当に極小ですよ。
普通はこうはならないのですが、「子供には最低限〇〇高校以上に入ってほしい」という気持ちから出発し、「〇〇高校以上じゃないとお金払って行かせる意味がないと思う」に思考が移り、なんとしても己の欲望を叶えるために現実を無視した理論を構築するのがこのタイプの親あるあるです。
口では「子供の将来のため」と言いますが、大概は「自分が納得できない」という理由で子供の能力を飛び越えた無理な目標設定をしているだけです。そして、「現状の学力と志望校の差を埋めるのが塾の仕事だ!」とオラついて、成績が上がらないとすぐに塾を転々とするのがお約束の流れです。
そもそも、現状の学力と志望校との差が開きすぎていて、中学3年間では埋まらないレベルの距離ってこともあります。子供が150%ぐらいの頑張りをして初めて届くか届かないかってこともあります。
そうなるともう構造的に無理だし、それが勉強における地頭(遺伝)の限界でもあるわけです。目標設定を、子供の地頭から出発せず、親が行って欲しい所を基準に決めるから拗れるわけですが、この層は完全に拗れているので何を言ってもダメです。
毒親の一歩手前か、もう毒親のレベルなので、子供が本当に可哀想です。
御影に行く生徒の親子を何人も見てきましたが、そんなタイプいないですからね。
大体は子供の地頭がそもそもよくて、親がそこまでごちゃごちゃ言わなくても勉強できちゃう系が大半です。でもそういう素質のある子でも放置すると成績が沈むから、週に2〜3回ぐらいの集団系の塾に放り込んで御影に受からせるというのが大体の勝ちパターンです。
ハッキリ言いますが、学習塾だって平均以下とかの子を方法論で御影まで押し上げて合格させてるわけじゃないですからね。順当に御影に受かる子と、あと一歩で受かる子をサポートして御影合格を実現しているのが90%ぐらいです。
大手塾で合格実績がある塾がなぜ入塾テストで中間・下位層をはじくか考えてみればわかると思います。無理なんです、原則その子達を御影に持っていくことは。
だから、塾としては明らかにその子のスペックと親の望みに乖離がある場合は断ることが誠実だと思います。難しいのは、事前面談だけでは完璧にそれが見抜けないことなんですけどね。本心を言わずに、最初は常識人的な感じで来て、徐々にクレーマーになる系の人もいますから。でもまあ、いかなる理由があっても引き受けたら全部塾の責任です。
いずれにせよ、御影に受かる生徒というのはある程度勝利パターンを満たしていないと難しく、努力や方法論の問題で議論を進めることは極めて危険であることは知っておくべきです。
総括:御影高校に順当合格するリアルな生徒像まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
✅御影高校に合格する生徒のタイプ
- 第一軍(上位合格層)
- 定期テスト400〜430点(中には450点近くも)
- 神戸高校でも合格圏の実力あり
- 国語・数学も得意で、理解力・記憶力に優れる(地頭が良い)
- 実力テストと定期テストの差が小さい
- 副教科の内申不足で足を引っ張る場合もある
- 第二軍(内申美人)
- 定期テストは350〜400点、暗記教科で稼ぐ
- 国語・数学にムラがあり、地頭は第一軍に劣る
- 副教科含めて内申が非常に高く、オール5に近いことも
- 内申で稼いで“勝ち逃げ”する戦略が有効
❌御影に届かない・不合格になるパターン
- 葺合に妥協するタイプ
- 内申200点ちょいで本番のリスクを恐れて志望校を下げる
- 本来は御影にチャレンジすれば五分五分で合格可能
- 内申200点以下で特攻して不合格
- 本番のテストに依存しやすく、テストの難易度に大きく左右される
- 平均点が高ければ合格の可能性もあるが不安定
- 内申180点台で御影を目指すタイプ
- 通知表に3と4が半々、地道な努力ができない“怠慢型”
- 勉強習慣がなく、二学期の通知表でも御影の水準に届かない
⚠️完全に勘違いしている親子パターン
- 親の理想だけで御影志望を設定するケース
- 子どもの能力と志望校の乖離が大きすぎて現実的でない
- 塾に対し過剰な期待を抱き、結果が出ないと転塾を繰り返す
- 子ども自身の“地頭”や適性を無視した志望設定になっている
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