受験生やその保護者さんの中で、こんな噂を耳にしたことがある人はいませんか?

・中3の二学期は内申を上げてくれる


ここでいう内申とは通知表の評定のことで、5段階評価を絶対評価で行っているものを指します。

要するに、1学期イマイチだった内申が2学期になると上がってしまう不思議があるということです。しかも、点数が大幅アップしたわけでもないのにです。この噂話に関して、実際に兵庫県で塾を経営している塾長の自分が思うことを言います。

結論、「中3の二学期に不自然に内申点が上がる様子を複数回確認している」です。

これは、自身が見てきた実際の生徒のデータだけではなく、生徒自身も言っていました。また、塾生ではない生徒でも似た現象が起こっていると生徒からも聞いたことがあります。

なお、これは自分が担当している兵庫県の一部の中学校の話です。しかし、色々話を聞くと、やはり同様な事例が多発しています。

本記事では、「中3二学期は内申を上げてくれるのか」について自身の経験をベースに複数の事例を解説していきます。

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中3二学期は内申上げてくれるって本当?不思議と上がった事例集

まず最初に、自分自身が実際に目で見た内申点アップの事例について紹介します。生徒自身が頑張って納得の内申点アップの事例もありますが、ここでは「何でこの子の内申が上がった?」と不思議に思った事例もありました。

ここでは、その子を教えている自分が違和感を感じた中3二学期の謎の内申点アップについて解説します。

事例1:一学期の「2」が二学期は「3」になる

まず、一番多いのがこれ。中3の1学期で評定「2」がついた教科があったとします。その教科の二学期の評定が「3」に上がるケースです。

これは、自塾でも複数の事例を見てきました。

自塾のある兵庫県は、全国的に見ても内申点の比重が重たい公立入試を課す県です。そのため、偏差値が低い高校ですら評定の「2」は厳しいです。ハッキリ言うと、兵庫で評定「2」がつくと公立受験は絶望的になります。

学校もそんなことは分かっているので、最低限勝負の土俵には立たせてあげると言う意味で「お情けの3」をつけてくれるのでしょう。正直、生徒には悪いですが1学期に評定2の子が、2学期に3の水準に戻ったようには見えませんでした。何なら、1学期よりも少し点数が下がることもありました。

しかし、それでもなぜか最後は「3」で返ってくるという不思議現象…

内申制度の本当におかしな部分が垣間見える瞬間でもあります。

ケース2:評定「3」の教科が複数「4」に引き上がる

次は、1学期に評定「3」だった教科が、複数個は「4」に引き上がるケース。これもよく見ます。

ただしこれは、「中間層〜上位の少し下の子(平均〜上位25%以下)」に見られる現象です。その教科が平均点以下の子や下位の4割ぐらいの子には流石に起こりません。

この現象が起こるのは、中堅校を志望校にしている子です。兵庫県の第一学区で言えば、六アイ(偏差値52程度)、県芦(偏差値57程度)、葺合(偏差値60程度)あたりを志望校に掲げている子です。

この辺りの子は、仮に上位25%に4以上をつけると言う設定だと、どうしても評定が「3」になってしまう教科が複数存在する学力の子です。60点〜75点ぐらいの子です。

この子達は、1学期は評定「3」で通知表を返却されますが、2学期になると「4」に上がっている教科がチラホラ出ます。たいして点数が大幅アップしたと言うわけではないのにです。

ケース3:副教科の評定に「4」や「5」が突然つく

最後は、副教科の内申点がどう言うわけか二学期に上がるというケースです。これも非常によく目にする光景です。ただしこれは、自塾のある兵庫県独特の現象かもしれません。兵庫県は副教科の内申点が主教科の約2倍で評価されるクソ入試です。(あかん、手が滑った。)

ゆえに、公立入試で偏差値50以上の高校を狙うなら、副教科に4が数個はつかないと正直本番の逆転が困難になる仕様です。ゆえに、最後に「神の見えざる手」が働くように思います。

例えば、保健体育などで1学期「3」だった生徒。この子は1学期のテストは50点程度でしたが、2学期に60点に上げました。これだけで評定が「3→4」になりした。保体に関しては、部活の顧問が教科担任とか、部長の子が内申点上がるみたいなことは毎年のように耳にします。

他にも、技術家庭科などでも似たような現象があり、少しでもテストの点数が上がれば印象upで評定が上がるのか?と毎年不思議に思います。相対評価ではなく絶対評価なので、ありえない現象ではないのですが。

※なお、中学生の通知表の成績に対する塾講師の忖度ない本音の厳しい評価は以下のとおりです。本当のことしか書いていないので、心臓の悪い方は読まないでください。

中3二学期は内申上げてくれる!ポイントと注意点

確固たるエビデンスがあるわけではないですが、中3の二学期で内申点が上がる現象は確かにあります。少なくとも、塾で指導をしていてそういうデータがあるのは事実です。

ただ、中3二学期で内申が上がることに関しては、いくつか注意しておくべきポイントがあります。ここでは、そのポイントや注意点を解説します。

学校にはワンポイント高い志望校を伝えておくべき

中3二学期で内申点を上げるためには、一つ大きなポイントがあります。それは、「学校にはワンポイント高い志望校を伝えておく必要がある」ということです。

現行の公立高校入試では、本番の点数以上に「内申点」が合否を大きく左右します。特に兵庫県の公立入試は悲惨で、内申点が取れなければその時点で本番逆転がどう足掻いても起きないことがあります。

そのため、内申点がない生徒は事実上その時点で「不合格」を言い渡すことになるため、学校も内申点の付け方には慎重になるのでしょう。

例えば、兵庫県第一学区で神戸市民の志望校にもなっている六甲アイランド高校。六アイは、オール3ではまず合格は無理で、評定に最低でも4が2つぐらいはつけないといけません。

そこで学校は、本番で逆転できる見込みのある内申にするべく、4を2個つけて勝負論がある水準にまでは持っていくようにしている気がします。推測ですが。

ただしこれは、学校側がその子の志望校を把握していて、それに合わせて内申点を調整しているということ。だから、普段から学校には自分の志望校を現実的な範囲内で出来るだけ高く伝えておく必要があるわけです。

仮に志望校を低く伝えていると、「この子の志望校なら、内申点上げなくてもいいんじゃね?」と思われてお情けの内申点がつかないリスクがあります。意味不明ですが、そういう心理戦を想定しておいて損はないはずです。

中3の一学期の内申の付け方がそもそも「厳しい」説

中3二学期に謎に内申点が上がる現象を考える上で、もう1つポイントがあります。

それは、「中3一学期の内申点がそもそも厳しい説」です。

中3受験生ってまだまだ子供も子供です。少しでもいいことがあると、すぐに調子に乗ってしまう子なんて山ほどいます。

そのため、お灸を据える意味でも一学期の内申点をあえて厳しいものにしていることがあるのでは?とも思います。

特にテストの点数が明らかに低い子。この子達は相対評価であれば間違えなく「1」や「2」がついてしまう子ですが、絶対評価だと「3」になります。

しかし、最初から「3」を与えてしまうとそこから頑張りません。学校生活での課題も改善されないでしょうから、一学期はあえて厳しい評価をするというのは教師の戦略上十分に考えられることです。

中3二学期でも内申を上げてもらえない子は山ほどいる

ここまでは、中3の二学期で内申が上げてもらえるケースについて紹介してきました。

しかし、中3二学期でも内申点を上げてもらえない生徒は山ほどいます。特に、「3」を「4」に出来ない生徒は大勢います。オール3で止まってしまう子です。

ハッキリ言いますが、オール3止まりの子は「下位層」です。学年の中でも下位50%以下(大半は下位40%以下)の子です。

正直なところ、この子達の通知表の成績を3から4に引き上げるのは至難の技です。

そもそも4以上というのは、絶対評価とはいえ学年の上位35%以上にはいないと実質厳しいです。しかし、評定3は学年全体の約50%程度います。つまり、下位15%〜65%は一律に3です。

ただ、オール3の子(1教科すら4がつかない)って、基礎学力が学年の中でも下位15%〜下位40%ぐらいです。このレンジの子の3を4にするのは現実的にはほぼ無理です。

この記事では、「3→4」と内申点が上がる現象をお伝えしました。ただ、ここで上がっている子の「3」というのは元々は4に近い3です。

今の内申点の付け方だと、40点の子も70点の子も同じ「3」が付くことがあります。

ただ、中3二学期の内申だけは、70点ぐらいの子にサービスで「4」が付くことがあります。しかし、40点で3だった子の内申が4になることはありません。

この現実については、子供も親も受け止めなくてはなりません。特に公立中堅校(兵庫県第一学区の場合は「六アイ」)を志望校にしている子供とそのご家庭。

例年、オール3で六アイを目指すご家庭が多いのは知っていますが、ほとんどその目標は叶いません。内申点で4以上がつかないからです。

総括:中3二学期は内申上げてくれるのかまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 中3二学期で内申点が上がる現象
    • 中3二学期になると、内申点が上がる生徒が一定数存在する。
    • 特に点数が大幅に改善されていないのに内申が上がる場合がある。
  • 事例の紹介
    1. 評定「2」から「3」への変化
      • 中3一学期で「2」だった生徒が、二学期に「3」に上がるケースが多い。
      • 特に偏差値が低い高校でも「2」だと厳しいため、学校が「3」をつける配慮をすることが推測される。
    2. 評定「3」から「4」への変化
      • 中間層〜上位層寄りの生徒に見られる。
      • 中堅校を目指す生徒が、二学期にいくつかの教科で「3」から「4」に上がることがある。
    3. 副教科の内申点が突然上昇
      • 保健体育や技術家庭科などで、二学期に「3」から「4」や「5」に上がる現象が見られる。
      • 副教科の内申点が入試において高い影響力を持つ兵庫県では特に顕著。
  • 内申点アップのポイントと注意点
    • 学校には高めの志望校を伝えるべき
      • 志望校が低いと、内申点のサービスが受けられない可能性がある。
      • 志望校を現実的な範囲内で高めに設定し、学校に伝えることが重要。
    • 中3一学期の内申点は厳しめに付けられる説
      • 生徒の気を引き締めるため、一学期の内申点が厳しく設定される可能性がある。
  • 中3二学期でも内申が上がらない生徒
    • 学年下位層(下位40%以下)の生徒では、内申点が上がらないことが多い。
    • 「3」の生徒の中でも、元々「4」に近い「3」でない限り、「4」に上がることは難しい。
    • 特にオール3の生徒は中堅校を目指す場合、内申点が足りず合格が厳しい現実がある。
  • 現実を受け止める必要性
    • 内申点の仕組みを理解し、家庭で現実的な対応を考える必要がある。
    • 公立高校入試では副教科や内申点の影響力を考慮した学習計画が必要。

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・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方

・【高校受験】勉強するのが遅すぎた!手遅れになる子の特徴を解説

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