内申点でオール2を取ってしまうような生徒は、偏差値換算するとどのくらいになるのでしょうか?そして、オール2の内申点で行ける高校はあるのでしょうか?

結論、内申点オール2は「偏差値33〜38程度」だと想定されます。そして、公立高校の受験は完全に絶望的です。定員割れをしている地域最下位の公立高校に滑り込めない限り、私立高校に進学するしかないでしょう。

そして多くの場合、学校からは「私立専願」を勧められると思っておくべきです。ハッキリ言いますが、オール2になる生徒は相当やばいです。

本記事では、内申点オール2の生徒の偏差値&行ける高校について徹底解説します。

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内申点オール2の偏差値はいくつか:偏差値33〜38程度

内申点オール2の生徒の偏差値は、「偏差値33〜38程度」です。では、どのように偏差値を出しているのかも説明します。また、それがどういうことなのかという厳しい現実についてもお伝えします。

内申点オール2の生徒の偏差値の考え方

内申点オール2の生徒の偏差値ですが、以下のように算出しました。

まず、偏差値と全体割合の関係値を示した下表をご覧ください。

参照:学習塾エスペック様

これが、偏差値と割合の関係値です。

次に東京都が出している、5段階評定の内訳をご覧ください。

引用:東京都公式サイト

・評定5:全体の約12%
・評定4:全体の約24%
・評定3:全体の約47%
評定2:全体の約14%
・評定1:全体の約4%

ここから、評定2の子の全体的な順位(%)を算出します。

・オール3の生徒の割合:下から約4%〜18%

これを最初にお見せした割合と偏差値の対応表で見比べると、オール2の生徒の偏差値はおおよそ以下のようだと推測できます。

・オール2の生徒の偏差値:偏差値33〜38程度

これがオール2になってしまうような生徒の現実です。

オール2って実際どう?やばい?

さて、ここからはオール2を取る子の生態系的な部分について。

ぶっちゃけオール2ってどうなんでしょうか?やばいのでしょうか?

結論、オール2になる生徒はやばさの極みです。

全くオブラートに包まず本心で言わせて貰えば、やばすぎて絶対に塾には来てほしくない生徒です。お金をもらっても引き受けるのが厳しいと判断するかもしれません。少なくとも、塾経営者の中にはこう考える人間だっているということです。

ただ、親御さんはこの事態を重く受け止めてほしいです。だって、お金もらってもいらないって言われてるんですよ。これから先、お金をいただいて仕事をしていく必要があるのに、お金を渡しても拒否られるって余程の事態です…

しかし、これが大人目線で見た本音の感想です。

少なくとも、集団or少人数で指導をしている塾はお断り間違えなしだと思います。学力的な問題もありますが、人間性の部分を恐れて門前払いされることもあり得ます。

内申点オール2の偏差値が分かったら:行ける高校はあるのか?

次に、オール2になってしまうような子の進路について。

実際のところ、オール2で行けるような高校はあるのでしょうか?結論、ないわけではないけど、相当やばい未来になることは覚悟しておく必要があります。

大前提:オール2では公立高校はまず行けない

まず、公立高校への進学について。

結論、オール2の成績では公立高校への進学はかなり厳しいです。定員割れが起こったりしない限り、公立の受験で上手くいくことはほぼありません。そもそも、公立高校を受ける上での最低水準は「オール3」と言われています。

オール3というのは、偏差値50と思われがちですが、実際はそうではありません。オール3は偏差値40〜48程度が相場です。

よって、オール3の生徒で地域最底辺の高校に進学できるか、あるいは専門学科のある学校(工業・商業・農業学校など)に進学できるかってレベルです。オール3でようやく公立高校の受験資格ありのレベルですから、オール2は全く掠ってもいません。

内申点的に、受けるまでもなく不合格。本番の点数で逆転できる余地などほとんど残っておらず、定員割れに期待して出願するしかないでしょう。ただし、後述しますが学校はそれを許してくれないでしょう。

私立専願で行ける高校を探すしかない

公立高校が難しいとなった場合、進路はどうするか?

残された道は、「私立専願」しかありません。私立専願であれば、学校の推薦さえもらえれば、あとは名前を書きに行けば合格を勝ち取ったも同然。ゆえに、進路がないということはありません。

ただし、 私立専願にするとしても、オール2で推薦してもらえる高校・学科は非常に限られると思ってください。

基本的には偏差値の低い高校の中の、最も下のコースを想定しておく必要があります。オール2の成績でも受け入れてくれる寛容な高校に頭を下げて入れてもらうというのが正しい感覚なのでしょう。

もちろん、オール2で入学できる私立高校&学科です。類は友を呼ぶではありませんが、自分と同じような系統の生徒が集まります。言葉を選ばず言わせて貰えば、「動物園状態」な可能性が高い。

それゆえ、退学率なども調べて高校選定する必要があります。

私立併願で公立高校にチャレンジはできるか?

オール2の生徒で、私立併願はありか?私立を一般入試で滑り止めとして受け、公立高校にチャレンジするという道です。まず、中学校は嫌がるでしょう。私立専願にして確実に受かる高校で決めてほしいと思われ、面談ではそう打診される可能性が高いです。

しかし、選択肢として公立高校を勝負することは出来なくありません。

もしその子が「YDK(やればできる子)」タイプであった場合、オール2から本番逆転を狙い、地域でも一番偏差値の低い高校を狙いうちすればワンチャンが起こるかもしれません。

ただし、地頭が悪すぎる場合ではなく、単にサボっていたから学業成績がふるわなかったというタイプしかそんな奇跡は起こりません。

※なお、中学生の通知表の成績に対する塾講師の忖度ない本音の厳しい評価は以下のとおりです。本当のことしか書いていないので、心臓の悪い方は読まないでください。

内申点オール2の偏差値の子の受験戦略

内申点オール2の偏差値帯の子は、どのように受験戦略を考えたらいいのでしょうか?塾としては、以下の対処法をお伝えします。

まずは「3」の数を増やそう

オール2の成績を中1や中2でとっている場合、まだ救いの道があります。

※ごめんなさい、中3はもう手遅れです。

中1や中2であれば、ここからまだ変われます。まずはスモールテップでいいので、3の数を1つでも増やす努力をしてください。正直、オール3でもやばいはやばいです。これでも下位層なので…

ただ、中3に上がるまででオール3をとっておけば、高校選択の幅はグッと広がります。公立高校へのチャレンジ権が手に入り、工業や商業など専門学科のある公立校なら滑り込めるかもしれません。

中1や中2でオール2の生徒の保護者は、早急に手を打たないと本当に取り返しのつかないことになりますよ。

私立専願で少しでもいい高校を狙おう

一般的に高校受験では、私立専願は「逃げ」と非難されがちです。ただ、それで合格できるなら儲け物。今ある制度を使うこと自体は何も悪くあありません。

しかし、私立専願で行くとしても、少しでもランクアップを目指しましょう。私立専願で推薦してもらうには、内申点を上げ、学校の評価を少しでも良くしてもらうことが極めて重要です。

オール3にならないとしても、2の数を極力減らしてください。私立高校によっては、2の数などで受け入れるかどうかを決めているところもあります。

テストの点数が低すぎる場合:個別指導か家庭教師で対策

テストの点数が低すぎてやばい場合は、個別指導か家庭教師などで対策しましょう。集団塾は選んでは行けません。

なお、家庭教師は家に呼ぶ分やはり割高です。

近隣にある個別指導塾をまずは検討しましょう。片っ端から資料請求をして、実際に足を運んでみるといいです。行ってみないと個別は本当に相性が分かりません。

資料請求は、Web上でもすぐに出来ます。例えば全国展開している「個別指導WAM」などは月謝1ヶ月無料&成績保証もしています。こういったハードルが低そうな所から資料請求をかけるといいでしょう。

・個別指導WAM【資料請求HP】

総括:内申点オール2の偏差値と行ける高校まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

内申点オール2の偏差値

  • 偏差値は33〜38程度と推定。
  • 東京都の内申点データをもとに算出。

オール2の生徒の現実

  • 公立高校への進学は絶望的。
  • 定員割れの公立高校以外は、私立専願が現実的な選択肢。
  • 学校からは「私立専願」を勧められる可能性が高い。

行ける高校について

  • 私立高校の最下層コースに進学できる可能性がある。
  • 高校環境の質や退学率を事前に確認することが重要。
  • 私立併願で公立高校に挑戦する選択肢はほぼ厳しい。

受験戦略

  • 内申点の改善
    • 中1・中2なら「3」の数を1つでも増やす努力をする。
    • 中3からの改善は現実的に難しい。
  • 私立専願でランクアップ
    • 少しでも良い高校を目指すため、内申点や評価を改善。
    • 2の数を極力減らす努力をする。
  • 個別指導または家庭教師
    • テストの点数が低すぎる場合、個別指導や家庭教師を利用。
    • 集団塾は避け、個別対応を重視する。

具体的対策

  • スモールステップで成績を改善。
  • 個別指導塾や家庭教師を活用し、学習効率を最大化。
  • 早期の進路相談や資料請求を行い、進学先の選択肢を確保する。

注意点

  • オール2の生徒は学力だけでなく生活面や人間性にも課題を抱える場合が多い。
  • 保護者が現実を受け止め、早急な対策を講じることが必要。

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※高校受験おすすめコラムは以下の通りです。

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