兵庫県第一学区の受験生に非常に多いパターン。
それが、「最初は葺合第一志望で、だんだん現実を受け止めて最後は六アイに志望校を落として合格する」です。
このケースは非常に多く、テストの点数が300点〜350点ぐらいの子によく見られます。まあもう少しといえばもう少しの水準なのですが、やはり少し目標としては高いです。だから大体は断念します。
なお、300点を割り込んでいるのに葺合を第一志望にする子もいます。ただ、これは正直キツすぎです。これだと六アイですら本来怪しいのでは?と思う水準で、高望みの中でもさらに高望みに分類される生徒という印象です。
平均を割り込んでいるのに葺合第一志望と言うのは、正直首を傾げるレベルです。訳もわからずとにかく志望校を言っているだけでは?と疑うレベルです。本人及び保護者が、現在の立ち位置と目標までの距離を適切に把握した上で志望校と言っているのかを疑いたくなります。
分かった上で距離の遠さを受け入れ、そのために必要な努力量から逃げない覚悟があって口にしているのであれば応援したくなりますが、そうでないケースは正直冷めた目で見てしまいます。
「毎日好きなもの食べて運動はせずに、でも10kg痩せたい!」とか言ってる人と同じだからです。ハッキリ言えばやべー奴。
ただ、別記事でも書きましたが、本質的に六アイ・県芦・葺合の合格者の学力に大きな差はありません。理解力はほぼ横並びで、勤勉性の有無で内申点が大きく異なり、内申の差がそのまま受験校の偏差値の差になっているだけです。
以下の記事で詳細を解説しています。
しかし、上記記事で書いたケースの例外パターンもあります。結論から言えば、六アイをギリギリ受かるかどうかの子と葺合合格者の間にはやはり大きな差があります。
今回の記事では、「葺合と六アイとの間にある壁」を改めて言語化していきたいと思います。
葺合と六アイの間にある3つの壁:ケース別に紹介
葺合と六アイを分ける壁は全部で3つあると思います。
①内申点の壁
②実力問題適性の壁
③地頭の壁
それぞれ解説します。
①内申点の壁
まず、葺合まで行けるか・六アイで妥協するかという論点の場合、センターピンとなるのは圧倒的に内申点です。
兵庫県は他県に比べて内申点のウェイトが重すぎて、本番のテストで内申の不足分を挽回するのはかなり厳しい試験です。特に中堅校あたりは露骨に内申点の差が合否をわけます。
中堅校ぐらいの生徒の場合、兵庫の一定レベルを超える問題は難しすぎて対策しても再現性高く点数が上がらないからです。これはもう、努力云々だけで語っていい問題ではありません。
一般的に、葺合はオール4(兵庫換算で200点)の内申が必要です。それに対して六アイであれば180ぐらい(3と4が半々ぐらい)の内申点が目安になります。
評定3は普通にしていれば誰でもつきます。でも、評定4はある程度は取れる人間の割合は決まっていて、点数の高い子や普段の素行が良い子から順番に振り分けられます。よって、努力したからといって全ての科目を4以上に出来るわけでもありません。
こうなると、点数的には葺合に届きそうな子でも、内申的に全く葺合に届かないという生徒が発生します。この子達は、内申点によって県芦か六アイかを決めることになります。
②実力問題適性の壁
内申点さえ取れてしまえば、兵庫の受験は順当に合格するのがセオリーです。だから、オール4以上あって葺合を狙う子はほぼほぼ不合格にはならないです。なるとしてもかなり少数派です。
でも、内申点が200に行くか行かないかぐらいの子だと、これは勝負論がある受験になります。もちろんこの場合、「本番のペーパーテストでいかに得点できるか」がセンターピンになります。
しかし、六アイ〜葺合ぐらいの生徒だと、実力問題適正が生徒ごとに綺麗に分かれます。まあ、御影や神戸でも同じなのですが。
要するに、「普段の学校の定期テストは取れるけど、実力テストや模試は全然取れない」というタイプの存在が問題になるということです。このタイプは、定期テストと実力テストの点数の乖離がかなり大きいです。
一方で、普段の定期テストと実力や模試に点数差が開かないタイプの生徒もいます。この層は、本番でもそれなりの点数が期待できるので、内申点が多少ビハインドしても逆転合格できる見込みが残ります。
しかし、実力問題が取れるかどうかというのは、ぶっちゃけ「適正」の問題が極めて大きいと思ってください。
まず、普段の定期テストと実力テストに乖離が大きい生徒は、基本的に努力型です。コツコツ努力して普段の定期テストの点数を稼いでいます。定期テストであれば、学校配布のプリントとか全暗記すれば高得点になるので、勤勉性のある子は点数が高くなります。
でも、実力問題はそうやってチート気味に取れる点数の割合が極めて少ないです。だから、あらかじめ対策だけで確保しておける点数が低く、普段のテストの点数よりも大きく下がってしまいます。
だから、定期テストと実力テスト(模試)は全く別競技です。それぞれ適性がありますが、前者や勤勉性で後者はセンスです。
それが証拠に、実力テストでも点数がブレない子は、特段対策をしているわけではないのに模試などでも大きく失敗しません。この子達は、普段の定期テストも余力を残しており、努力させれば実はもっと点数が上がります。でも、勤勉性が欠落しているので努力せず、見かけ上は前者のタイプと同じような定期テストの得点になっているだけです。
だから、才能ベースで見れば、実はこの両者には大きな差があります。
そういう意味では、内申が不足してもワンチャンあるのは後者のタイプです。本番の実力問題がいい感じで自分にハマれば、このタイプは結構得点が跳ねます。
③地頭の壁
最後は「地頭の壁」です。
最初にお伝えしたとおり、六アイ〜葺合ぐらいの生徒は、そこまで能力に差はありません。勤勉性の有無から出発する内申点の差が最も変数としては大きいだけです。
しかし、六アイにギリ滑り込めるかどうかの子と、順当に葺合に受かる子には一定の知能格差を正直感じます。
六アイにギリ滑り込める子だと、主教科の点数が低く、主教科に4が1個とかしかつかないタイプって結構います。定期テスト300点ちょいぐらいの子です。でも、副教科で4を3つとか4つとかつけて六アイに受かってしまう子が一定数います。
このタイプは、まず葺合には受かりません。
主教科で4が1つかせいぜい2つしかつかないタイプというのが、勉強適性というう観点から言えば、ギリギリ勉強をやらせても効果が期待できる子って感じです。正直言えば、大学受験は辛く、推薦で逃げられなければいずれFランに行くような子です。
このタイプは、兵庫の受験問題に対応できるわけもなく、内申点で逃げ切るしか手がないです。その場合のアッパーが六アイで、葺合など夢のまた夢です。
でも、六アイ受験生の中には、普段のテストで350点とかあるのに、素行が悪くて内申点が付かずに葺合を断念してくる子もいます。こういう子はうまく歯車が噛み合えば(本番で跳ねる)、ワンチャン葺合が見えます。これが前者と後者の決定的な差で、地頭の差です。
実際塾の指導現場で教えていても、六アイにギリ受かる子の学力は低く、理解力や記憶力などもお世辞にもいいとは言えません。でも、内申だけ頑張ってくれれば六アイまでなら滑り込ませることができるってだけです。だから葺合は高望みということになります。
葺合と六アイの壁を越えられる人・越えられない人の差
以上を踏まえて考えると、葺合と六アイの間にある壁を越えられる子とそうでない子の差が見えてきます。
まず大前提として、普段のペーパーテストよりも内申点をどれだけ稼げるかです。もうそれが全てと言ってもいいかもしれません。定期テストだけガチって、学校の内申点をカチ上げればいいのです。
特に副教科はオール5にする勢いで、直前のペーパーテストは死ぬ気でやる。提出物なども圧倒的クオリティで仕上げ、先生にも媚を売りましょう。そうやって泥臭くやるしかありません。
地頭レベル的に葺合順当合格できるような学力であればそこまでしなくてもいいですが、六アイと葺合の壁を越えたければ、何かしら差別化ポイントを作るしかないです。
これ以外は、方法論としてアドバイスはできません。まあ、再現性はないのですが…
これ以外だと、結局は実力問題の適性に引きづりこまれ、努力云々ではなく属性の問題になります。親は認めたくないって人多いのですが、センスある子とない子ってやっぱりいますから。そして、その差は努力ではなく先天的なものです。
たまたま勉強という競技(しかも初見で見る問題への対応力)に恵まれた子ってだけの話で、親も子も、我々塾も方法論でコントロールできない領域です。たまたま、受験という競技との相性が良かっただけのラッキーマンってだけの話なので。
この理不尽を言語化したのがヒロアカのトガヒミコのこの名言ですね。

何一つ不自由なんかなかったくせに ルールに合ってただけのくせに!!
まあでも、こういう子が勝つのが受験で、そうじゃない子が負けるのが受験。だから向き不向きの問題を無視したらダメで、己の強みが活かせる場所で勝負しないと人生しんどいよね〜って議論になるわけです。
でも、それをかわいそうって思わないことも大事。これもトガヒミコの名言から学べます。

そっちのルールで私を可哀想な人間にするな!!
結論、今すぐヒロアカ読め。笑
総括:葺合と六アイとの間にある壁まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
■ 葺合→六アイに志望を下げる生徒が多い現実
- 葺合第一志望から現実的に六アイへ下げる生徒は非常に多い(特にテスト300〜350点層)。
- 300点未満で葺合志望の子は、正直かなり厳しく、六アイすら危うい水準。
- 本人・保護者が現状と目標の乖離を認識しているかどうかが重要。
■ 葺合と六アイの間にある「3つの壁」
- 内申点の壁
- 葺合にはオール4(内申200)必要、六アイなら180程度でも可。
- 兵庫県は内申の比重が非常に高く、定期テストよりも内申が合否を左右する。
- 努力だけでは全科目を4にするのは難しい。
- 実力問題適性の壁
- 定期テストで点が取れても、模試や実力問題では点が取れない生徒が多い。
- 実力テストは「暗記」ではなく「センス」が問われる。
- 対策しても点が安定しないのは属性(向き不向き)の問題であり、努力では限界あり。
- 地頭の壁
- ギリ六アイ合格層と葺合順当合格層には知的能力差がある。
- 主教科で4が1つ程度しかない生徒は、そもそも勉強の適性が弱く、大学受験も厳しい。
- 一方、350点前後ありながら内申不足で六アイに進む子は、地頭が良ければ葺合もワンチャンあり。
■ 壁を超える子と超えられない子の違い
- 重要なのは「内申点を稼げるかどうか」
- 副教科でオール5を狙い、提出物・テスト・態度などで最大限努力する。
- センス型(地頭が良い)でなければ、泥臭い努力で差を埋めるしかない。
- 実力問題はセンス勝負
- 模試でブレない子は、地頭が良く、受験との相性が良い「ラッキーマン」。
- それ以外の子は、適性外の競技で戦っている可能性が高く、無理をすべきでない。
■ 最後に:結論とメッセージ
- 葺合と六アイの間には、明確に3つの壁がある。
- 特に「努力では超えにくい壁(適性・地頭)」があることを認識すべき。
- 自分の得意分野や特性を見極め、無理のない戦略で進路を考えることが重要。
- 最後は「ヒロアカ」のトガヒミコのセリフで締め。「ルールに合ってただけのくせに」「私を可哀想な人間にするな」=社会の理不尽さを受け止め、自分の土俵で戦うべきというメッセージ。
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