兵庫県の公立高校入試を考える上で、内申点ほど重要な指標はありません。

ハッキリ言いますが、兵庫県公立高校受験は内申点でほぼ全てが決まります。内申が高い子が偏差値の高い高校に進み、内申の低い子は偏差値の高校に進みます。

本番の逆転も一部(本当にごく一部)起こりますが、完全に「外れ値」だと思った方がいいでしょう。では、仮に内申点が「オール3」の場合、兵庫県公立高校で行ける高校の現実的なラインはどの辺りになるのでしょうか?

本記事では、オール3で行ける兵庫県公立高校一覧の現実をお伝えします。

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【兵庫県】オール3で行ける兵庫県公立高校

まず最初に、オール3の内申点で現実的に狙うことができる兵庫県公立高校について解説します。

なおここでは、「順当合格」という前提で話を進めます。一部の例外的な逆転合格は再現性が乏しいので、n=1(もしくはそれに近い数字)の反論は一旦無視します。

あくまで、”現実的に”行ける高校を紹介していると思ってください。

大前提:オール3の成績で狙える高校の偏差値は50以下が原則

まず最初に大前提として。

オール3というのは決して平均でも真ん中でもありません。オール3の内申点は受験的に見れば完全に「下位層」に分類されます。

偏差値の幅は広いものの、大半の生徒は偏差値40台の学力であるケースがほとんどです。よって、現実的に狙うことができる高校ランクも偏差値40台ということになります。

特に兵庫の場合、中堅校(偏差値50以上)は内申点に「4」がどれだけつけられるかで合否が左右されます。オール3は4が一つもない状態であり、何一つアドバンテージがない状態です。

そのため、偏差値50以上の中堅校の受験は原則として断念することになると思ってください。厳しいですが、これが受験のリアルなのです。

兵庫県第1学区:オール3で行ける公立高校一覧

第1学区の中で、オール3で行ける高校は以下の通りです。

高校名偏差値
神戸甲北50
神戸高塚49
淡路三原46
伊川谷45
津名45
東灘45
神戸北42
淡路39

兵庫県第2学区:オール3で行ける公立高校一覧

第2学区の中で、オール3で行ける高校は以下の通りです。

高校名偏差値
有馬50
尼崎小田49
柏原49
三田西陵49
川西北陵48
西宮南48
西宮今津48
伊丹西47
篠山鳳鳴47
宝塚47
市立尼崎双星46
武庫之荘総合46
尼崎西43
尼崎43
川西明峰42
西宮甲山42
宝塚東41
猪名川40
氷上西38

兵庫県第3学区:オール3で行ける公立高校一覧

第3学区の中で、オール3で行ける高校は以下の通りです。

高校名偏差値
北条50
50
加古川南49
明石南47
高砂46
三木北46
明石清水45
播磨南44
三木東43
松陽42
吉川38
多可37

兵庫県第4学区:オール3で行ける公立高校一覧

第4学区の中で、オール3で行ける高校は以下の通りです。

高校名偏差値
香寺50
赤穂49
市立飾磨48
太子48
山崎47
神崎45
姫路別所44
上郡42
佐用38
夢前38
家島35
伊和35
千種35

兵庫県第5学区:オール3で行ける公立高校一覧

第5学区の中で、オール3で行ける高校は以下の通りです。

高校名偏差値
豊岡総合48
香住44
生野42
出石41
浜坂40
和田山40
村岡38

その他:工業・商業・農業など専門学科

専門学科(工業・商業・農業など)もオール3で狙っていける公立高校となります。学科ごとに偏差値が異なるので、高校名一覧となります。

高校名
小野高校
姫路商業高校
県立農業高校
姫路工業高校
市立科学技術高校
市立伊丹高校
西脇工業高校
龍野北高校
兵庫工業高校
社高校
市立神港橘高校
神戸商業高校
洲本実業高校
豊岡総合高校
市立明石商業高校
飾磨工業高校
相生産業高校
東播工業高校
市立尼崎双星高校
西脇高校
有馬高校
松陽高校
県立尼崎工業高校
山崎高校
篠山産業高校
小野工業高校
上郡高校
香住高校
篠山東雲高校
播磨農業高校
氷上高校
佐用高校
但馬農業高校

兵庫県公立高校入試教科別対策法の全ては以下のとおりです。

【兵庫県】オール3で行ける公立高校に関して:追加情報

ここまでは、オール3で狙える兵庫県公立高校一覧について解説してきました。

ただ、上記一覧表では伝えられなかったことがありますので、追加情報を以下で記載しておきます。

オール3の中にもランクがある

今回は、オール3で行ける高校ということで、一覧表を作りました。作成基準も偏差値50以下の高校を行ける高校とみなしています。

しかし、オール3はとても守備範囲の広い内申点です。

オール3の生徒の中には、もう少しで「4」になる教科がある生徒もいます。その一方、「2」スレスレでなんとかお情けの3で耐えているだけの生徒もいます。

両者の差は歴然で、オール3と言っても全く別だと考えなければいけません。

例えば、5教科が280点程度でオール3の生徒。これは、一覧表の中でもまだ上の偏差値の高校を狙っていくことが出来るでしょう。一方で5教科が220点とかワンチャン100点台でもオール3で耐えれている子は、県内でも最も下の偏差値帯の高校しか選択肢はないと思った方がいいです。

※なお、中学生の通知表の成績に対する塾講師の忖度ない本音の厳しい評価は以下のとおりです。本当のことしか書いていないので、心臓の悪い方は読まないでください。

多くの子は偏差値45以下の高校が現実的

ちなみに、オール3の生徒の一般的な偏差値はどの程度と考えたらいいのでしょうか?

結論、「偏差値45以下」と考えるのが正直妥当なラインだと思います。

なので、今回の一覧表は偏差値50以下を載せていますが、現実的には偏差値45以下の高校の中から志望校を最終決定することになります。納得できない場合は、少し上の高校にチャレンジするしかないですが勝率は低いです。

偏差値45以下なら本番何点得点すれば受かるのか?

ちなみにオール3で受験した場合、県内最低偏差値の高校であれば本番得点はどのくらいあれば合格ラインにのれるのでしょか?

完璧な数値は分からないのですが、オール3あるのなら「200点ちょい下」でも受かる可能性が高いです。実際、東灘高校(偏差値43)をオール3の内申点かつ本番得点200点以下で受かった事例は1つ知っています。

専門学科の公立高校のボーダーラインはどうか

なお、偏差値50以下だと専門学科の高校も現実的な選択肢に入りますね。この場合、本番得点はどの程度であればうかるのでしょうか?

全部の事例は分からないのですが、例えば「神戸市立科学技術高等高校」などは実際の成功事例を知っています。この子はオール3の内申点で本番自己採点で240点ぐらいでした。だから、この水準だとまあ受かるのかな?と思います。

ただ、専門学科の高校も学校及び学科によって偏差値が変動しています。オール3の中でも下の方の子は、やはり偏差値40台前半の高校が現実的な落とし所になります。

オール3で偏差値50以上の普通科高校は狙えるのか

毎年のように必ず聞かれるこの質問。オール3で偏差値50以上の普通科の高校を狙えるのか?について。例えば兵庫県第一学区の「六甲アイランド高校」などですね。

結論、「狙えません」。

申し訳ないですが、オール3の水準では内申点がどうあっても足りません。六アイであれば、最低でも4が3つ(※うち1つは副教科)がないと、本番で逆転するのは余程の奇跡がない限り無理です。

学校はここまでハッキリ言わない(クレームを恐れて言えない)のですが、先生方も完全に同じ意見でしょう。

オール3で六アイレベルに逆転するのって、「本当に地頭がいいけど素行が悪くて内申点が取れないやんちゃ男子」ぐらいのものです。

毎年中3の最初の頃、オール3で六アイを第一志望に掲げる生徒が大量発生します。まだ何も現実が分かっていませんし、言うのは自由なのでそれ自体は仕方ないです。

しかし、12月の三者面談の頃には六アイが絶望的であるという現実を知り、ほぼ全ての子が志望校変更になります。これがオール3受験の残酷な現実なのです。

総括:【兵庫県】オール3で行ける公立高校一覧まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

兵庫県公立高校受験は内申点が最重要

  • 内申点が高ければ偏差値の高い高校に進学しやすく、逆に低ければ選択肢が限られる。
  • 本番での逆転合格は稀。

オール3で狙える公立高校の偏差値

  • 偏差値50以下が現実的なライン。
  • 偏差値50以上の中堅校は内申点に「4」が必要なため、オール3では厳しい。

学区ごとにオール3で行ける高校一覧

  • 第1学区:神戸甲北、神戸高塚、淡路三原、伊川谷など。
  • 第2学区:有馬、尼崎小田、川西北陵、西宮南など。
  • 第3学区:北条、社、加古川南、明石南など。
  • 第4学区:香寺、赤穂、市立飾磨、太子など。
  • 第5学区:豊岡総合、香住、生野、浜坂など。

専門学科(工業・商業・農業)の選択肢

  • 小野高校、姫路商業高校、県立農業高校など多数。
  • 専門学科では学科によって偏差値が異なるため要注意。

オール3でも個人差が大きい

  • オール3の中にも「4」に近い生徒と「2」スレスレの生徒がいる。
  • 成績上位のオール3なら偏差値50付近の高校も狙えるが、下位の場合は偏差値40台前半が現実的。

偏差値45以下が多くの生徒の現実的な選択肢

  • 偏差値45以下の高校から志望校を決定するのが妥当。

本番での得点目安

  • 偏差値40台前半の高校では「200点以下」でも合格可能なケースあり。
  • 専門学科では本番得点が240点程度で合格する場合もある。

オール3で偏差値50以上の普通科高校はほぼ不可能

  • 六甲アイランド高校など偏差値50以上の高校は内申点が足りず、逆転合格も困難。

現実的な志望校選定が重要

  • 最初の段階で志望校を設定するのは自由だが、最終的に現実に即した選択をする必要がある。

まとめ

  • オール3の内申点では偏差値50以下の高校を現実的な志望校とすることが重要。
  • 専門学科も視野に入れ、個々の実力に合わせた志望校選定が必要。

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